2019年10月、8%~10%に増税された消費税。
それと同時に導入されたキャッシュレスポイント還元。
ややこしい仕組みではありますが、使いこなせる人は、買い物の度に増税された2%以上のポイントを還元してもらえるほかに、店舗によっては企業からさらなるポイントをもらうことができます。
今回は、キャッシュレスポイントをどのように還元してもらい支出を抑えるのかについてお伝えします。
1. ポイント還元事業の目的と背景
2014年、消費税が5%→8%に変更され経済が大きく落ち込んだことを踏まえて、経済産業省が消費の冷え込みを軽減するために「ポイント還元事業」を導入しています。
世界的に見て導入が遅れている、日本のキャッシュレス化を推進させるためにキャッシュレス決済限定でポイント還元を受けることができます。
もちろん、キャッシュレス推進の裏にはインバウンド需要に対応するため、国がお金の流れを補足しやすくするなど、副次的な狙いも含まれていると思います。
いずれにしろ、国は2800億円の予算を準備しています、毎回毎回、キャッシュバックを受ける人は確実に得することになります。
還元が終わる2020年6月末までに支出した額が100万円だとすると3万円。この3万円を高いととらえるのか安いととらえるのかで自分の取るべき行動は大きく変わります。
2. 還元の受け方
キャッシュレスポイントを受けるには大きく分けて2つの条件を満たす必要があります。
① ポイント還元が適用される対象店で商品を購入する。
② 会計をキャッシュレスで済ませる。
「キャッシュレス決済」と聞くとなんのこと?と混乱する人もいると思いますが、要はVISAやJCBなどの「クレジットカードやデビットカード」、SuicaやPASMOなどの「交通系電子マネー」、LINE PayやPayPayなどの「QRコード決済」で支払うことです。
もちろん、全ての店舗でキャッシュレスサービスが使えるわけではありません。
また、支払いをキャッシュレスにしても対象店でなければ、ポイント還元は受けられません。
また、ポイント還元される月の上限が各社決まっていたり、還元を受けるのに登録が必要なモノもあるので、事前にルールを確認することが大切です。
3. どの店舗で買い物したらポイント還元が受けられるの?
今回のポイント還元は、中小小売店舗5%、フランチャイズ店、ガソリンスタンド2%といわれています。
対象となるお店は10月1日時点で約50万店。事前に経産省に届けを出して支払いに対応できるレジの設置が整ったお店になります。
店の入り口に、ポイント還元が受けられる店舗であること、還元される%がステッカーにより示されています。
ポイント還元対象店舗を調べるには、「ポイント還元対象店舗検索アプリ」を使うと便利です。事前に調べておくと、ポイントの取逃がしと時間を節約することができます。
Amazonや楽天などのECサイトも中小企業の集合体なので、店舗によっては還元を受けることが可能です。
4. 結局、どの決済方法で支払ったら得なの?
「キャッシュレス決済でポイント還元を受けられるというけどよく解らない!」という人のためにQRコード決済の特典について簡単にまとめました。
dポイント……d払いで支払うことで20%ポイント還元(〜10月14日)。1回の上限1000P。月上限3000P
PayPay……最大10%ポイント還元。1回の上限1000P、月上限25000P。実施期間2カ月。
楽天Pay……楽天Payで支払った全てのお店で5%の還元。期間中の上限3000P(〜12月2日)
各社お得なキャンペーンを実施していると、ついつい利用したくなると思います。
たとえば、「ユニクロでヒートテックを買うときPayPayで支払うことで、2枚目が無料になる」※キャンペーン。わざわざPayPayに登録して得しようと思うかもしれません。
たしかに、PayPayで支払ったらヒートテックは1枚余分にもらえますが、それには、ユニクロまでの交通費と時間を使う必要があります。それどころか、PayPayにお金をチャージしたままその後利用しなければ、お金をムダにしていることにもなります。
そう考えると、結局は多少ポイント還元が悪くても、普段自分が利用しているサービスの中でポイントを取ることが得することになるのです。
まとめ
1. キャッシュレスポイントは景気の冷え込み対策
2. ポイント還元を受けるのには、対象店でキャッシュレス決済をすること
3. ポイント還元対象店舗かどうかは「ポイント還元対象店舗検索アプリ」で事前確認
4. 数千ポイントを得るために、新しいキャッシュレス決済を導入する必要があるのか考える
今回のキャッシュレスポイント還元は、還元される上限や反映されるタイミングが各社マチマチなばかりか、ポイントの対象が総額と税抜きの両方が存在する。
消費者はポイントを得たくても、仕組みを理解するまでに時間がかかるため断念する可能性もある。
しかし、国が用意した2800億円を全く受け取らないのも損。よく利用する店舗で、どんな支払い方をしたら得なのか?についてだけ調べるだけで、ポイントを得られるようになるばかりか、いいお金の勉強になるはず。
これを機に、ポイント還元について学んでみては如何ですか?
コメントを残す