音楽に真剣に取組んでいる人は星の数ほどいますが、実際にCDを出した人はごくわずか。著者はCDを3枚手掛けているのに、日本最大級のディスカウントストア役員まで上りつめ、現在は企業に対するコンサルまで行っている才女。
そんな方が「ドン・キホーテ」で実践してきた職場の人間関係を円滑にする秘訣が盛り込まれた1冊。
1. 著者:エグゼクティブコーチ 田中マイミ
著者は、「ドン・キホーテ」店内で耳にする音楽『Miracle Shopping ~ドン・キホーテのテーマ〜』を作詞作曲して自ら歌っている元役員。
幼少期から音楽に関する英才教育を受け、高校在学中700人が参加するオーディションで優勝した経歴の持主。
シンガーソングライターとして3枚のシングルを出すかたわら、有名アーティストのバックコーラスとして活躍。
生活安定のためにアルバイトとして働き始めた「ドン・キホーテ」で販売スキルが認められ正社員に採用されたばかりか、役員の席にまで上りつめる。
数年前に飲み会の席でご一緒させていただいたときに、起業コンサルタントをしているといっていた著者。
器の大きさを感じていましたが、本書を拝読して自分が想像していたよりも大きな人間だったことに驚愕。
2. コミュニケーションこそが最強のエンタメである
「自己肯定感が高い人ほど、コミュニケーションが上手」。(田中さん)
この言葉に疑問を持ちましたが、田中さんは下記のように説明をしています。
「自分のことを受け入れられない人は、他人を喜ばせよう、楽しませようとは思えないばかりか、他人を信じられなくなり、ミスや短所ばかりに目が行きがち」。
「さらにその目は自分自身にも向けられ、深層心理で自分の短所に意識が向いている」、「だから他人との会話も弾みにくくなる」(田中さん)
なるほどと思いました。
自衛隊勤務時代の私は職務上関わりのある隊員以外と会話をすることは稀でした。
なぜなら、「職場は俸給を得るために行っている」「やるべき職務を済ませることが第1優先だ」と考えていたからです。
さらに、部下に行き過ぎた指導をしたら「パワハラ」、異性が不快と感じたら「セクハラ」。
相手が妊婦だった場合「マタハラ」と、問題が起きる度に防止教育が実施されたことで、不要なコミュニケーションは「リスク」!ととらえるようになっていました。
今、振り返ると自分の自己肯定感が低く、他人とのコミュニケーションがうまく取れなかったことが原因だったと理解できました。
3. 自分を掘り下げる付箋ワーク
田中さんは、「自分を知ること」の重要性について説いています。
付箋に自分の人生を振返り「嬉しかったこと」「嫌だったこと」を書き出し、書いたものをグループ仕分けしてなぜそのように思ったのかを自問自答する。
そうすることで「ありたい自分」を模索しながら最終的に自分の感情と得手不得手をマトリクスにまとめる手法です。
「本当に好きなこと」「得意なこと」「嬉しいと感じること」を正しく知ることで、苦手なモノを避け、得意なモノに注視する、よい人生が送れるということです。
本の終章で、田中さんは「人生は宝探し」といっています。
「人生は面白いこと半分」、「つらいこと半分」。
面白いことに注視することで人生を好転させることができます。
例え、面白くないことでもゲーム感覚で取り組むことで面白い部分を増やすことができます。
過去にあった嫌なことも、捉え方しだいで宝に変えることができるのです。
まとめ
つらいことも、楽しいことも半々の人生。
つらいことから何かを学び、嫌な仕事の中にも楽しいことを発見することで、楽しい比率が多くなります。
「人生は心の在り方で大きく変わる」そんなことを気付かせてくれる一冊でした。
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