「お忘れ物お引き取り乗車票」世の中にはこの名前の切符が存在します。
鉄道会社の駅に届いた忘れ物を受領するお客様に限り、無料で発行される切符です。
今回、使う機会があったのでお伝え致します。
1. 楽し過ぎる忘年会の後に払った代償
先日の忘年会で珍しく飲みすぎました。
19時に入店して店を出たのは23時過ぎ。
帰りの電車で寝落ち。
停車したターミナル駅で起こされたときは運行は終了。
仕方なしにタクシーで帰宅しました。
次の朝、お会いした方の名刺を確認しようとポケットを探ったところ、名刺入れが見当たりません。
おかしいと思い、全てのポケット、バッグの中を探すも‥‥(汗)。
昨日利用したお店、タクシー会社、店がある管轄の警察署に確認するも全て空振り。
タクシーを下車した所から自宅玄関までの経路も捜索しましたが見当たりませんでした。
とても楽しい飲み会でしたが、飲み過ぎたことで、タクシー代1.8万円。
使い慣れたブランド物の名刺入れ3万円、合計5万円近くの損害を出したことになります。
お酒は恐ろしい飲み物です。
2. 鉄道会社に忘れ物が届けられた後のやりとり
名刺入れを紛失させた2日後、心当たりのない番号から連絡がありました。
「もしや」と思い電話にでると、鉄道会社のお忘れ物取扱い窓口からでした。
名刺入れの中に本人とおぼしき名刺があったので、確認のため連絡をくれたのです。
なんとお優しい。さすが日本のサービス。
因みに、警察に電話確認したときの回答も「同じ対応をする」といっていました。
鉄道会社の担当者とのやりとりで解かったことは下記の通り。
①忘れ物の受取りは、拾得物が届けられた駅に直接行く必要があり、同じ路線内の別の駅で受け取ることはできない
②受領できるのは基本的に本人。それ以外は委任状が必要(委任状のフォーマットは定めていない)
③拾得物を受取る場合、本人確認できる証明書が必要(印鑑不要)
④1週間以上経過した拾得物は、各駅の「お忘れ物取り扱い窓口」から鉄道会社の「お忘れ物センター」に移送される
⑤忘れ物を受け取りに行く場合は「乗車票」(じょうしゃひょう)を発行してもらうことで、該当鉄道会社の運行区間内の電車料金が無料
3. 「お忘れ物お引き取り乗車票」発行手続き
最寄りのターミナル駅のお客様窓口で事情を伝えると「お忘れ物お引き取り乗車票」は簡単に発行されました。
窓口での手続きは下記になります。
①「落とし物が届いている駅名」「氏名」「遺失物」を告げる
②身分を証明できるモノがあるかを伝える
③落とし物が届いた後の移動経路を伝える
④「自動改札機は利用できない」説明を受ける
ペラペラの紙切れに手書きで行き先が書かれた乗車票は、偽造防止と思われる模様が表面に描かれ、通し番号が印刷されていました。
この切符を利用させてもらったことで、忘れ物が保管されている駅までの電車料金290円、往復で580円が節約できました。
まとめ
今回、酔っぱらって名刺入れを落としたのは100%私のミスです。
個人的な失態で、各所に迷惑をおかけして申し訳ありませんでした。
しかし、3万円の名刺入れが着服されることなく届けられる日本の安全性並びに素晴らしさを改めて感じました。
また、今回の忘れ物の対応をしてくれたのは京浜急行ですが、京急ではこの制度が4~5年前に導入されたと担当者がいっていました。
きっと、鉄道会社に届く拾得物が多く保管場所に困るのでこのような措置ができたのだと思います。
インターネットで調べる限りですが、私鉄はこのような乗車票がある会社も多いようです。
もし、同じことをやらかした方は、利用できる制度なので受取りに行く前に窓口に問い合わせてみてください。
その前に、深酒に注意ですね。
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