「収入が増えたら貯金ができる」と考えていませんか?
お金を貯める目的はなんですか?
この理由が明確になっていなければ、給料が増えても貯金することは難しいです。
何故なら、世の中はお金を使わせる仕組みで溢れているからです。
今回は、在職中に目にした高給取りでも散財してしまう多くの残念な方々と自分を比較したお金のとらえ方についてお伝えします。
1.高給取りでも貯金ができない理由
私が就職先として海上自衛隊を選んだのは「仕事で海外に行ける」、「艦艇で勤務すると給料が3割増になる」「衣食住が保証されている」からです。
実際に艦艇勤務をして思ったことは、国が割増し手当をくれるだけあり、仕事がキツイうえに精神的にシンドイでした。
1年の半分、帰宅できないのはもちろん、緊急事態や台風に対処するため、家族や自分の予定を後回しにして任務最優先の生活が続くのです。
狭い艦内はプライバシーがなく、船酔いに耐えながら昼も夜もシフトで働く過酷な世界。
たまに入港する港では、多くの乗員が溜まったストレスを発散するために散財します。
つまり、過酷な条件下で稼いだ給料を一時的な欲求を満たすために、湯水の如く使ってしまう。
お金がなくなったたら、過酷な仕事に戻る繰り返しです。
これでは、飲み屋やパチンコ、町の経済発展のために働いているようなものです。
2. お金の貯まるスピードは付き合う人と環境で変わる
私は、「辛い仕事はいつまでも続くものではない!」「健康を害しては元も子もない」と思っていました。
しかし、辞めて民間に行っても1からやり直し。給料も初任給からスタート。
であるなら、我慢できる期間まで続けて、頂いた給料は将来のために半分残すことが、自分にできる最善策であると考えるようになりました。
しかし、周りの隊員の関心事はパチンコと酒。新しく配属された新人も円滑な人間関係を作るために先輩と行動を共にすることで、その考えに染まっていきます。
つまり、高い給料を稼いでも、確固たる目的がなければ、周りに流されて散財するようになるのです。
「消費者金融で金を借りてまで遊ぶのが”粋”」そんな考えが渦巻く職場で貯金することは難しいということです。
逆に、お金のことをよく知る銀行員は、しっかりと貯蓄をこころがけ資産を増やす人が多いと聞きます。同僚が貯蓄に励んでいる姿を目にすれば浪費にもブレーキがかかりやすくなります。
つまり、「人は置かれた環境で貯金できる金額が変わる」ということです。
3.手取りの5割を貯金する
自衛隊の基地内で住んでいると、食事は無料、電気ガス光熱費もかかりません。
制服はもちろん、コートや作業服、手袋まで支給されます。
おまけに、プールや体育館、闘技場など体を鍛える施設は使いたい放題。
無駄遣いしなければ、半分以上貯金可能な環境が整っているのです。
さらに、海外の紛争地帯や南極などに派遣されると、行動中に現金を使える場所は、補給のために立ち寄る寄港地だけ。それ以外、お金を使う場所は自動販売機くうらいしかないのです。
そのため、帰国したとき100万円以上手付かずの給料やボーナスが口座に振込まれていますが、浪費癖のある隊員は、出港して使えなかった分として数ヶ月で使い切ってしまうのです。
目の前の100万円を欲を満たすために使うのか?将来の自分や家族のために残すのか?
両者の10年後には1000千万以上の資産の差が生まれることになるのです。
まとめ
日本は学校や家庭でお金に関する教育を受けることはありません。
堅実に貯金するためには、お金に関する正しい知識を持っていなければ貯まりません。
しっかり貯金をするのには、しっかりとした貯めるモチベーションが必要なのです。
また、目的を持っていなければ、先輩や友人など周りの環境に流され散財して自分の可能性を摘むことになります。
貯金できるようになるのに1番の近道は、貯める目的を明確にすることなのです。あなたが、将来、何を成し遂げたいのか?考えてみてください。
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