不動産投資をしているのにリスクと利回りについて理解されていない人をたまに見かけます。
今回は不動産投資の「リスクと利回りのバランス」と「利回りを高くする方法」をお伝えします。
目次
1. 「利回り」とは、年家賃を物件価格で割った数値
不動産投資でよく使う言葉「利回り」があります。
簡単にいうと物件が1年間に稼ぎ出す金額を表したモノで「表面利回り」と「実質利回り」の2種類が存在します。
「表面利回り」は、年間家賃を物件価格で割った数値を指します。
1000万円で購入した区分マンションの月家賃が5万円だった場合は以下になります。
家賃5万円×12カ月÷物件価格1000万円=6%
それに対して「実質利回り」は、毎月引かれる管理費や修繕積立金を加味した数値を指します。
(家賃5万円ー管理費0.6万円ー修繕積立0.4万円)×12カ月÷物件価格1000万円=4.8%
「実質利回り」の方が、毎月支払う経費を考慮して算出するので、現実的な数値になりますが「利回り」といったときは「表面利回り」を指す場合が多いです。
2. 高利回り物件の裏に潜むネガティブ要因
不動産投資を始めたばかりの方は、利回りの高い物件を欲しがる傾向があります。
利回り5%の物件に比べて10%なら毎月の賃料は2倍だからです。
しかし、ここで考えて欲しいのは、利回りが高い物件には理由があることです。
誰でも物件を手放すとき高い値段で売却したいものです。
しかし、物件の日当たりが悪い、修繕が必要など難があるので高く買ってもらえないので値下げしているのです。
もし、購入物件の立地がターミナル駅から徒歩1分、築浅、日当たり良好物件だったら購入希望者が殺到するため物件価格が高くなり、低い利回りで取引されるのです。
つまり、利回りの高い物件は客付けや売却で苦戦が予想される、その状態で入居者を付け家賃を得ることができたので高いリターンを得られるのです。
3. 高い利回りを得るのに必要な物件の「難」の取除き
都心の駅近築浅物件の利回りは1~3%、都内駅近徒歩7~8分の中古物件の利回りは5~6%、駅から10分以上、築古木造物件の利回りは10%。
既に十分な資産を持つお金持ちは、自分のお金を危険にさらす必要がないため、利回が低くても資産価値が下りづらい都心の駅近物件を好む傾向があります。
逆に、金融機関から資金調達して資産を拡大したい人は7%以上の利回りを好みます。
自分でフローリングや壁紙など内装工事ができる人は、あえてボロボロ物件を購入してセルフリフォームをしたあとに賃貸に出すことで高い利回りを得ています。
自分でシロアリ駆除ができる、傾いた建物を水平に直せるなどの特技を持つ人は、物件をさらに安く購入して高い利回りを上げることが可能なのです。
土地や建物に「難」がある物件は安く購入することができます。
物件の持つ「難」を取り除くことで、普通の物件として貸し出すことができ入居者が家賃を払ってくれるのです。「難」の改善なくして高い利回りで運用することは不可能なのです。
4. 低い利回り物件から投資を始めたいビギナー投資家
リフォームに関する知識がない初心者は、始めにオーソドックスな5~6%の物件を購入することをオススメします。
賃貸業を一通り学んだうえで「不動産屋との人間関係で空室を埋める」。
「セルフリフォームで魅力ある内装に作り変える」「現金が必要な売主に手付金を多く入れて値下げしてもらう」など、利回りを高める方法を組み合わせて収益を高める方法を模索するのです。
まとめ
安い値段で売っている物件はそれなりに理由があるものです。
購入前にそれぞれの物件の「難」を見抜き、除草や植栽の剪定を自分で対処することでコストを抑える。
もしくは、知り合いの業者に格安に修繕してもらうなど、コストを押さえた物件価値の高め方を形にすることで収益を高めることが可能なのです。
コメントを残す